魚のグリセリン標本の作り方【自宅でOK】

カジカ 趣味
この記事は約13分で読めます。

魚のグリセリン標本の簡単な作り方を紹介します。

自宅で簡単に魚のグリセリン標本を作製出来たら楽しいと思いませんか?

グリセリン標本とは色彩保存標本とも言い、魚の色をそのまま残した状態で標本化する手法のことを指します。

本記事ではその色彩保存標本を改良し、自宅で簡単にできるグリセリン標本を作っていきたいと思います。

まな板に乗ったカジカ

この記事はこんな人におすすめ

  • 変わった標本を作ってみたい人
  • 魚の標本に興味がある人
  • 暇を持て余している人

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色彩保存標本とグリセリン標本

魚のグリセリン標本の作り方に入る前に簡単に語句の説明をしておきます。

方法だけ見たい!という方は読み飛ばしていただいて大丈夫です。

色彩保存標本とは

色彩保存標本とはその名の通り、魚の色彩を保存したまま標本化する手法のことです。

色彩保存標本は液体に使っていて色が抜けてしまっている魚の液浸標本や硬骨と軟骨を色分けし骨格を観察することができる骨格透明標本と違ってほとんど生きていた姿で保存することができます。

しかし、色彩保存標本は保存中、グリセリン液に浸しておく必要があり、またヒレなどを観察できるようにするため、ホルマリン液を使用して開いた状態で固定する必要もあります。

ホルマリンは危険な薬品ですので使用するには資格が必要になります。また、小さな魚ならいいのですが大きくなるとそれなりにグリセリン、そしてスペースが必要になり自宅では中々作成することができません。

写真は透明骨格標本です。

透明骨格標本

透明骨格標本は取り扱う薬品に資格がいるのですぐには出来ませんが、一応作り方を紹介している記事があったので載せておきます。

透明骨格標本の作り方|沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

グリセリン標本とは

先ほどグリセリン標本=色彩保存標本と言うように書いたのですが、本記事でのグリセリン標本は自宅で簡単にできる標本作成方法として紹介していきます。

本記事で作成するグリセリン標本は魚を皮と骨だけにすることで使用するグリセリン量を抑えつつ、常温の空気中にそのまま保存できるようにしようとしたものです。

また、その特性上自由に触って動かすこともできます

グリセリン標本のメリットや目的

本記事で作るグリセリン標本のメリットや目的を一度整理しておこうと思います。

グリセリン標本のメリット

色彩保存標本と比較したグリセリン標本のメリットとしては以下があげられます。

  • 使用するグリセリン液が少なく済む
  • 空気中で保存することができる
  • 自由に触って動かすことができる
  • 危険な薬品を使用しない

グリセリン標本のコンセプトは自宅で簡単に、ですのでこれらは大きなメリットであると言えます。

また、実際に触って動かせることで各部位の可動域がどれくらいなのかを、ある程度知ることができます。

普段、刺身や切り身ばかりであまり魚全体の姿を見たことがないような方にとってはとても新鮮だと思います。

グリセリン標本を作るデメリット

魚のグリセリン標本の作り方を簡単に説明すると、剥製のようなもので皮と骨だけを残し中に詰め物をします。

この方法だと魚本来の色彩は保存できるのですが、中身が違うためその質感や重量、可動部の可動域などが変わってきます。

これらのデメリットはグリセリン標本のコンセプトである触って観察できるというせっかくのメリットがなくなりかねません。

本来標本とはその生物が生きていた時の状態、またはその一部を保存したものです。

本来の色彩はあれど質感、重量、可動域等のデメリットもあるということを念頭に置いて読み進めてください。

グリセリン標本を作る目的

自宅で簡単に珍しい標本を作ってみたい。

グリセリン標本はなんと言っても資格が必要な危険な薬品を一切使用する必要がありません。

ですので素人でも簡単に作成することができます。

一時期話題になった透明骨格標本や色彩保存標本はやはりホルマリン等の危険な薬品を使用する必要があり、自宅で簡単に作ることができません。

危険な薬品を使わない標本として代表的な骨格標本がありますが、これはネット上に作成法がたくさんアップされており、今更扱う内容でもなさそうですのでグリセリン標本を扱ってみました。

グリセリン標本を作る時に必要なもの

それではグリセリン標本の作る前に必要となる物を説明していきます

  • グリセリン標本にする魚
  • 包丁やピンセット
  • グリセリン液
  • 綿
  • 針と糸

特別に用意するものはこれくらいです。

グリセリン標本に必要なもの:グリセリン標本にする魚

一番大事な部分です。

標本にする魚に向いているのは作業のしやすい大きさでなおかつグリセリン液に浸すので大きすぎてもいけません。

さらに皮と骨だけにするのでしっかりとした皮と骨を持っている魚である必要があります。

スーパーで簡単に手に入る魚ではアジなどが大きすぎずおすすめです。

他には僕が作ったものであれば写真に出ているカジカやアユがやりやすかったです。

お近くのお店で売っているのであればこれらの魚種でもいいかもしれません。

グリセリン標本に必要なもの:包丁やピンセット

魚を皮と骨だけにする必要があるので、内臓や肉を取り除く用です。

包丁は家庭にある万能包丁、ピンセットは100円ショップ等で5本くらいセットで売っています。

魚が小さくてやりにくいようでしたら100円ショップに売っているフルーツナイフを使用してみてください。

グリセリン標本に必要なもの:グリセリン液

今回の標本の肝となる薬品です。

薬品と言うとあまりなじみがないかもしれませんが、グリセリンは乳液などの保湿成分としても使われており結構身近に存在する薬品です。

そのため取り扱うためにこれといった資格は必要なく、近くのドラックストアで簡単に手に入れることができます。

Amazonでも簡単に手に入ります。

市販サイズとガチサイズ、さらには一斗缶サイズもありますがさすがに一斗缶を紹介するのはやめておきます。

ちなみに僕は下の大きい方を購入しました。とても使い勝手が良いです。

グリセリン標本に必要なもの:綿

中に詰める用の綿です。

これも100円ショップで購入できます。

綿は安価で扱いやすいのですが、質感などを本来の魚のように表現できないため、それが嫌な方は粘土や何か他の物を詰めるとよいでしょう。

グリセリン標本に必要なもの:針と糸

最後に開いたお腹を閉じるための針と糸が必要です。

グリセリン液に浸すと皮がどうしても柔らかく、もろくなってしまうため、針はなるべく細目、糸は通常の太さで目立たない色がいいでしょう。

魚のグリセリン標本の作り方

さて、ここからは簡単にグリセリン標本の作り方を解説していきます。

グリセリン標本の作り方:魚を皮と骨だけにする

まずは標本にする魚を皮と骨だけにしていきます。

個々が一番根気が必要で見栄えに影響する工程ですので満足のいくように行ってください。

やり方のイメージとしてはお腹側を開き、骨を残しつつ中身を全て取り出します。

あばら骨は残せればベストですが取ってしまってもあまり問題はありません。

背骨から横向きに生えている中骨も取ってしまって大丈夫です。

この工程の完成形はこんな感じ。

魚の除肉後表側
魚の除肉後裏側

グリセリン標本の作り方:グリセリン液に漬けていく

魚を皮と骨だけにしたらグリセリン液に漬けて脱水していきます。

方法としてはグリセリン液にぶち込んで一日放置し、中のグリセリン液を新品のものに変えてもう一日つけておきます。

この工程ではグリセリン液を用いて魚の中にある水分とグリセリンを入れ替えています。

魚が腐ってしまう原因となる内部の水分をグリセリンと交換してしまうことで腐敗を防いでいきます。

グリセリン標本の作り方:流水で洗浄し、綿を詰めて成型する

魚に付着した余分なグリセリン液を洗い流していきます。

この作業を怠ると、グリセリン標本を触る度、手にグリセリンが付いてしまい触りたくなくなってしまいます。

グリセリン液を綺麗に洗い流せたら中に綿を詰めていきます。

この時になるべく骨が残っていると形を保ちやすくなります。

中に詰めるものは綿以外に粘土や紙粘土などが面白いかもしれません。

いい感じに詰めることが出来たら針で開腹部を閉じて完成です。

グリセリン標本表側
グリセリン標本しっぽ

グリセリン標本の作製の注意点

グリセリン標本を作るにあたっていくつか注意するべきポイントを説明しておきます。

グリセリン標本は標本か剥製か

本記事で作成しているものはグリセリン標本と書いていますが実際、学術的には標本とは言えないかもしれません。

と、いうのも標本とは動植物の生前の姿やその一部をそのまま腐らないように保存したもので、採集場所や日時、採集者を一緒に記録しておく必要があります。

そのため、本記事で作成しているものは、生物の外見的な特徴だけを残して保存する剥製に近いものです。

学術的な標本!というよりはインテリアなどとして使用する剥製という分類に近いということは理解しておいてください。

しかし剥製も標本の一種であることや、透明骨格標本などの影響で標本と言う言葉の方が一般的と判断したため、標本と記述しました。

グリセリン標本の保存状態について

最後に保存状態について注意点を書いておきます。

実際、このような方法で作成した魚の標本の記録は見つからなかったため、正確な保存方法、保存期間は分かりません。

しかし、僕自身が体験したものでは水槽があり、普段カーテンを開けず薄暗い部屋で保存していた場合、1年ほどでカビが生えてしまいました。

そのため、推奨する保存方法としてはなるべく直射日光の当たらない乾燥した環境が良いです。

乾燥剤や防腐剤と一緒に保管するのがいいかもしれません。

まとめ:グリセリン標本作成のすすめ

標本として全く新しいグリセリン標本、まだ明確な作り方や保存方法は分かりませんが、自宅で簡単に作ることができる点は面白いと思います。

変わった標本を作ってみたい方や標本に少しでも興味がある方は作ってみてはいかがでしょうか。

追記:グリセリン標本第二弾

今回作成したグリセリン標本には問題点が数多くあったため改善し再度作成してみました。

興味のある方はこちらからどうぞ

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